午前中にぱらぱらっと雨の音がして、これはお湿りていどかなと思っていたら、夕方から、こんどは本格的な降りになって遠くで雷も鳴っているようす。
久しぶりの雨で、水まきが一回分助かったとよろこんでいたら、それだけでなくこんな忘れていた副産物もありました。

秋といえばキノコの季節。ほんとうはマツタケの季節といいたいところですけど、昨今ではとてもとても‥。
私などの世代で、出盛りには八百屋さんの店先には、山のようにマツタケが積んであって、マツタケがいちばん安いおかずだった時代を知っていると、いまのマツタケには手も出せません。
30年あまり昔のこの時季、信州・白馬山麓に滞在したときにカラマツ林の中で「フェアリ−リング」と呼ばれる、環状にきのこが生えているのを教えてもらって、おとぎ話のなかに入り込んだような気がしたのも、なつかしい秋の記憶です。
ことしもちょうど台風の来たあたりの雨のせいで、元気を取り戻したほだ木から、シイタケが顔を出してくれました。収量は多くはないのですけど、とりたてのものを調理するたのしみはまた格別。
いつものように、パンツェッタ貴久子さんの「野菜でパスタ」のページを開いて、シイタケのソースを作ることにしました。
さっと洗った10枚あまりのシイタケを、石突きをとってスライス。フライパンにオリーブ油を熱して、みじん切りのニンニクを炒めて香りを出し、シイタケと塩少々を入れてフタをして弱火で蒸し煮のようにします。
火をとめて粗熱がとれたら、スピードカッターで細かくしてペーストを作ります。
全粒粉のスパゲティを茹で、フライパンでシイタケのソースとあえて、水分が足りなければパスタの茹で汁を加え、お皿に盛ってアサツキのみじん切りを散らします。
全粒粉のスパゲティは、色といい太さといいおそばのようで、そこにアサツキを散らしたので、見た目はソバそのもの。
そこに持ってきて、ダシのもとのようなシイタケをソースにしているのですから、ひとくち食べたsesentaが「まるっきりソバだな、でもうまいよこれ」。
旨味のもとをこれだけふんだんに使ったソースがおいしくないわけがなくて、白ワインがちょっとお代りしたくなるできあがりでした。