フェンネルのギョウザ

全国的に大雨の注意も出ていたような昨夜、明け方にはまたまたはげしい雨音で目を覚まされました。それでもお昼まえには陽がさして、風と雨は東のほうへ。皆さま、お障りはございませんでしたでしょうか。中国のようすも、とても気になるところです。

絹糸のような細い葉をひろげていたフェンネルが、たまった雨粒の重さに耐えられなくて、ずいぶん横に寝てしまいました。ちょうど刈り込みたいところだったので、ひと抱え取り込んできました。

前につくったフェンネルの水ギョウザを、また食べたいと思っていたので、葉さきだけをあつめて、トントンきざみました。ギョウザにするときは、フェンネルというより、茴香(ウイキョウ)といったほうがぴったりしますけど、ウー・ウェンさんのレシピで、きざんだ葉が100gというと、けっこうな量です。

豚肉は残りものをかき集めて、やっと150gほど。細かくたたいたものをよくこねて、酒、しょうゆ、サラダ油、ゴマ油、コショウを加えてねったところに、きざんだフェンネルを加えます。

皮は、強力粉200gに水110ccを入れて、よくこねます。丸くまとめてボウルに入れ、ぬれ布巾をかけて30分ほど室温においたあと、もう一度しっかりこねます。この生地を細長く伸ばして40コほどに切り、ちょっと押しつぶしてから麺棒で6〜7cmの円に伸ばし、ここにフェンネルの餡を包みます。

中華鍋にいっぱいのお湯を沸かし、ぐるぐるかき回して流れをつくったところに包んだギョウザを入れて茹で上げます。

あちらの方の食卓を見ていると、水ギョウザのときはほんとにこれだけを山盛りにして、おいしそうに召し上がっているので、うちもマネをして、いつもこんなふうにギョウザだけ。つくっただけペロリと全部なくなってしまいます。

最初、きざんでいるときには、こんなにモショモショしてて、食べにくくないかしらと心配になるようなのが、茹であげると、香りもさわやかで食べやすくなります。ちょっと始末に困るほど、フェンネルが収穫できたときだけのぜいたくです。

参考にさせていただいたのは
ウー・ウェンさんの
「北京の小麦粉料理」
( 1999年・グラフ社刊)