かぼちゃの煮つけ

ロウソクの数がとても間に合わない誕生日に、皆さまからおめでとうメッセージをたくさんたくさん頂戴して、まことにありがとうございました。これからの1年1年、日々をだいじに数えて行かなくては、と思いを新たにしております。どうぞこれまでどおり、よろしくおつきあいくださいませ。

年がいもないことばかりしていますので、ここは年相応に、かぼちゃの煮つけを作ることにしました。いつもお断りしていますように、お出しをひいて、お汁たっぷりの煮ものは不得手ですので、ひとつは高山なおみさんのご本の「かぼちゃのぽくぽく煮」(写真上)から、もうひとつは私の自己流版(写真下)、並べて作ってみました。

「ぽくぽく煮」は、かぼちゃ1/4(約350g)を、ところどころ皮をむいてころ合いの大きさに切って鍋に入れ、きび砂糖大サジ２をふって、そのまま２〜30分おいて、砂糖がとけて水気が出るのを待ちます。

これに酒大サジ2、しょうゆ大サジ１を加えて火にかけ、煮立ったら弱火にして、竹串が通るくらい柔らかくなって、煮汁がなくなるまで鍋をゆすって蒸し煮にします。最後に削りかつおを加え、器に盛ってマヨネーズを添えるのが、いかにもなおみさん風で、ここはうちではパスでしたけど、若いかたには、よろこばれそうです。

もうひとつは、いつもの私流の、水から煮る方法で、おなじ量のかぼちゃを、鍋に入れて、ひたひたの水(約1カップ)と、砂糖大サジ１、しょうゆ小サジ１を加えて、強火でガーッと煮ます。これで、水分がなくなるまで煮たら、火を止め、そのままで少し蒸らします。こちらは、ほんとにうす味で、かぼちゃの持ち味がそのままの仕上がりになります。

煮ものについては、今さら言うまでもなく、皆さまがいろいろなノウハウと味をお持ちのことですので、こんなのは、うちのお鍋のなかを見ていただくだけで、また皆さまからあれこれと教えていただけますのを心待ちにして。

せっかく、ごはんらしいおかずにしましたので、おつきあいの2,3品も。アオリイカが1パイあったのを、開いて皮をむきうす塩をして、ネットに入れてひと晩風にあててから、焼いてコショウしたもの。

もう季節の終わりのナスを、皮をむき、たて長に切って炒め、しんなりしたら黒酢、みそ、酒、砂糖、コショウの合わせ調味料を加えて、強火に。つぶしたニンニクを加え、水とき片栗粉でうま味をとじ込めました、ウー・ウェンさんの「なすの黒酢みそ炒め」です。もうひとつ色が欲しいので、シンプルなピーマン炒めを追加しました。

じーさん・ばーさんらしいお料理にしよう、と作ったほくほくかぼちゃ、「‥はおいしいけど、食べるとき気をつけないと、年寄りはのどに詰めそうだなあ」というのが、じつは144才のいつわらざる感想でした。